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健康よりも欲望

          定期検診に来院する男性の患者さんを観察していると、

           その態度が、最近少し変わってきた様な感じがする。

           何か嬉しげに通って来るようになった。

         スタッフの若い女の子と楽しげに会話しながら、治療を受けている。

        以前若いスタッフではなく、ベテランのスタッフが患者さんに就いていた時代は

        こんな事はなかった。ありきたりの会話をしながら、メインテナンスや治療が進め

        られていた。

          今はその若いスタッフが自分の相手をしてくれるから、定期検診に通ってくる

        のではないか?--と思える患者さん(もちろん男性だが―)もいる。

         若く可愛い女性スタッフから 「○○さん、きょうはよく磨けていますね!がんばり

        ましたね!」 と言われれば嬉しいであろうし 「じゃあ、もう少し頑張って磨いてみる

        か!」という気にもなる。

            彼らの心理は 「可愛い女の子に、もっと褒めてもらおう!」という欲望の

        現れであり、「 歯周病にはブラッシングが最も大切である。」等という正論が支配して

          いるわけではない。

         、男性の患者さんに一生懸命ブラッシングを続けてもらうには、正論で正面から

        説得するよりも、横から彼らの欲望に訴えた方が早いのかもしれない。

           若く美しいスタッフに 「あら!○○さん ブラッシングお上手ですね!」とか、

         「私、期待してますから、頑張ってくださいね!」とか言われたほうが、やる気も

        出てくるだろう。

          もちろん若いスタッフの患者さんに対する接し方が、上達してきた事も大きな

          原因ではあると思うがーー。

         信念を持って、ブラッシングに取り組んでいる立派な患者さんもいるのだが 

          普通の人間は欲望のほうが強いだろうから、その面をこれからは考えて行っても

         良いのではなかろうか?
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by tramasato | 2010-08-25 15:02

渋滞

          ことしのお盆は、北海道では今まであまり無かった高速の渋滞が起こった。

       三笠方面に向かう22キロ程が渋滞になっていたそうである。

       その他各インターの入り口付近にも、高速に入って行こうとする車が長蛇の列を成して

       いた。

         もちろん、1000円高速や一部無料化の影響のせいだろうが、どうしてこんなに

       多くの人間が思慮の無い群衆化しているのだろうか?

         お盆でしかも高速料金が安ければ、車が殺到するのは最初から判っている筈の事。

       ただ 「安いから高速で行こう!」という欲望だけで行動している。

       そういう浅薄な考えだから、渋滞に巻き込まれるのだろう。

         普段20分くらいで通過出来る区間を抜けるのに、1時間30分も掛かったそうである。

        確かに高速を使えば安上がりだろうが、ガソリン代は掛かる。

        そして1時間もの時間をも無駄にしている。

          前にも言ったが、時間は金では買えない。と言うよりも、高速で無駄にする時間を

         他の交通機関を使う事により、買う事が出来ると言えるのかもしれない。

        日曜日、札幌にJRで行った。

         予想どうり、いや予想以上にJRは空いていた。

         例年お盆は混んでいたのだが、普段の日曜日よりも空いていた。

         帰りの列車を早めに並んで待っていた。先頭から3番目だったので、まずは座れる

        --と安心していたのだが、そのあと私の後ろには誰も並ばなかった。

         到着した車両に乗り込んだのは、私を含めて5人ほどだった。

          お陰で手足を充分伸ばして座れた。

          これならJRの方がよっぽどマシである。

         高速を使った人には気の毒だが、もっと考えて行動した方が、自分の時間を

          有効につかえるんじゃないだろうか?
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by tramasato | 2010-08-18 11:14

北海道の夏

            北海道の夏も、ようやく一段落しようとしている。

        それにしても今年の夏は暑かった。

        温度は例年と変わりがないが湿度が高く、眠れない日が多かった。

        夜になっても気温が25度以下に下がらない熱帯夜が何日も続いた。

         午後9時の気温が29度ーーなんて日もあった。

        診療室内の湿度は、常に80パーセントを超えている。

        前日の洗濯物がなかなか乾かない。

         湿度が高いと同じ室温でも暑く感じるので、ついクーラーを入れてしまう。

         私の診療室は日が当たり難く、例年なら10日程しかクーラーを入れないのだが

         今年はその倍以上の日数、入れている。

           やはり、地球温暖化は確実に進んでいるのか?

         一昔前、東京の親戚が我が家に遊びに来た時に

          「北海道の夏は良いねえ!昼間暑くても朝夕は涼しいからねえ!

          本当に羨ましいよ!」等と言っていたものだが、

          今はその面影はない。

          茨城から来ている患者さんでさえ、「旭川の夏がこんなに暑いとは思いません

          でした。」とがっかりしているくらいだからーー。

            一日の寒暖の差が大きく、夜は涼しいのが旭川の気候の良い所だった

           んじゃないのか?

           夏が本州並に暑くて、冬はマイナス20度(最近は20度まで下がる事はないが)

          じゃ、北海道の良さは何処にも無い。
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by tramasato | 2010-08-13 20:55

   献血ーその2

         前回書いた様に、血液センターから論文を提供してもらった後、件の係員の人が

      来院するというので、ついでに献血前に使用される問診表も持って来てもらった。

      予想どうり彼は論文を読んではいなかったので、簡単に内容を説明し、献血に対する

      歯科処置の影響と、歯周病と菌血症の関連について理解して頂いた。

       特に抜歯よりもブラッシングの方が、より深刻な影響があるーーという点については

      彼も驚いていたようだ。

       問診表は14項目にわたる質問があり、内容は既往症、海外への渡航歴、妊娠、性的

      接触などかなり広範囲である。歯科に関してはーー「この3日間に歯科治療を

      受けましたか? 」--という項目があった。

       3日間という数字は、一次的な菌血症について、その影響のある期間を専門家が

      話し合って決定したものだという事である。

       問診表の改訂が近々行われるので、その際私の今回の意見も伝えておくーーと彼が

       言ってくれた。

       最近は若い人があまり献血せず、40~50代の献血の方が多いとの事。

         いまの40~50代は高校生の時に献血を体験した人が多く、それがこの世代の

       献血協力者の多さに繋がっているらしい。

        それにしても、血液というのは生活習慣や現在の体調がそのまま表れる。

        生活習慣そのものーーと言ってもいいかもしれない。

        私も機会があれば献血したいとは思うのだが、はたして私の血で充分役に立つ

      だろうか?  自信は無い。

      

        
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by tramasato | 2010-08-05 15:09

歯周病と献血

        患者さんが、ある日 「先生、私 この次、献血したいと思っているんですが、2~3日

      治療を休んでいいでしょうか?」と言うので、私が 「何故ですか?」 と尋ねると、

      献血センターで 「歯科治療の後、3日ぐらいは献血が出来ない。」 と言われたそうなの

      だ。特に抜歯やスケーリング( 歯石除去 ) は良くないと言われたらしい。

       私は初めて聞く事なので、早速 献血センターに問い合わせてみた。

      すると係員が 「抜歯は必ず出血しますし、スケーリングもガリガリやって血が出易いので

      献血する場合には、良くないんです。」と言うのだ。

       要するに、献血前に出血を伴うような歯科の処置をすると、献血に悪い影響がある

      ということらしい。

       そこで私は、「どういう理由でそう言うのか、確かな根拠を示して欲しい。」と言った。

       スケーリングというのは、ただ歯石を取っているのであって歯肉を傷つける処置では

      ない。出血するのは、歯石の影響で歯周病が進行していて、歯石を少し動かしただけ

      でも血が出る状態になっているからだ。

       この係員、ひいては一般の人においてもー歯石除去は必ず歯肉を傷付けながら行うー

      という誤解がある。

       献血センターの件の係員が、わざわざその根拠たる論文を持って来てくれた。

        わざわざ持って来てくれたのはいいが、英語で書かれた論文だった。

      この係員は 「多分この歯医者、英語の論文なんか読めないだろう!」と思って

      わざと持って来たのかもしれない。恐らくこの係員も読めないことだろう。

        私は、3年ほど歯周病の医局に残っていたので、医局の勉強会で何十もの英語論文

      を 読まされた。論文そのものは、英語で書かれた評論や小説に比べて表現が簡単で

      単語さえ解れば、書いている内容を理解するのは誰でも出来る。

        その内容によればー出血を伴う処置をすれば菌血症( 細菌が血管の中に入り込んで

      しまう状態 )を一次的に起こす事になる。したがって其のまま献血すれば細菌の入った

      血液を採取する事になるので、そういう時に献血をしてはいけないーという事らしい。

        ところが、その論文にはーー抜歯よりも歯磨きに伴う出血の方が、より重症の

        菌血症を起こしてしまうーーと書かれていた。

        という事は、普通に歯磨きをした人は、その日献血を出来ないことになる。

      歯磨きで出血するとすれば、かなり歯周病が進んでいると思って間違いない。

        問題は歯科の処置や歯磨きではなく、献血をする人の歯周病の状態なのだ。

      出来るだけきれいな血を献血するーということを考えれば体内の細菌は少ない方が

       良い。

       歯科の処置に対する誤解は、きちんと解いておくべきだろうし、歯周病そのものに

      対する一般の人達の理解も、我々の手で普及して行かなければーーと改めて考え

      させられた。

       

      


      



      


      

      
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by tramasato | 2010-08-01 11:57