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おじさん

         その日バスに乗った私は、運転席の横の両替機で100円の両替をした。

       運転席の横に70~80歳の老女がいて、運転手に 「このバスは、シ―ナの所を通り

       ますか?」 と聞いている。シーナとは、そのバス路線にあるスーパーである。

       運転手はよくわからない様子ではっきり答えられなかったので、私が代わりにその老女

        に、「通りますよ!」と答えてやった。

        すると老女は 「え、通りますか?ああ、有難うございます。」と喜んで自分の席に

       向かった。私も近くの席に座った。

        席に戻るとその老女は友達に向かって 「運転手さん判らないんだわ!この

       オジサンが、教えてくれたの!」と言っているのである。

         私は耳を疑った。

        70~80歳の老女から見て、私はオジサンに見えるのか?

        じゃあ貴女は、オネエサンですか?--と思った。

           「あのう、私はオニイサンじゃないんですか?」と言いたくもなったが

         黙っていた。

             老女は反省する様子もなく、私に話かけてくる。

           「最近、バスに杖を忘れて行く年寄りが多いんですよ!」等と愚痴を言っている。

         さも 「自分は年寄りではないんだ!」と言いたげである。

        そう言う人から見れば、私はオジサンに見えるのか?

            老女は降りる時に、また「有難うございます!」と言って降りて行った。

           それにしても80歳ぐらいのオバアサンから 「オジサン!」 と言われる程

         私は老けたんだろうか?





       
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by tramasato | 2010-09-26 20:18

尖閣問題

        尖閣諸島で起きた巡視船と中国漁船の衝突問題は、揉めている。

       恐らく、北方領土付近の日本の漁船とロシアの警備艇との場合と同様、

       違法操業している側に問題があるのであろう。

        中国の態度も大人げない。巡視船が警告をしてから船を漁船にわざと衝突させるなど

       考えられない。

        違法行為をしたなら、すぐに認めるべきであろう。

        船長を拘束して取り調べを行うのは、当然の行為と言える。

       今までの中国漁船側の操業にも、目に余るものがあったと思われる。

         中国という国は、チベット問題にしても、天安門事件にしても都合が悪くなると

       すぐに誤魔化してしまう。毒ギョーザ事件でも明らかに中国側に非があったにもかか

        わらず、日本に対する公式の謝罪さえなかった。

           もっともそれ以来、日本人の中国製品に対する信頼は全く無くなってしまった。

         今回の問題も長引けば、中国という国に対する信頼は薄れ、中国人に対する信頼

       そのものも、失われていくのではないか?

         国の体面より、自国に対する信頼というものを考えた方が得策ではないか?

     
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by tramasato | 2010-09-22 15:19

里の秋

              彼は童謡が好きだった。

          中でも 「里の秋」という歌が好きで、むかしから時々口ずさんでいた。

          新婚間もない頃のこと。その日も一人で 「里の秋」を歌っていた。

           しずかな しずかな 里の秋

           おせどに木の実の 落ちる夜は

          そこまではよかった。

           ああ、母さんと ただ二人

               と歌いだした途端に、そばで聞いていた妻がすごい剣幕で

            「そんなにお母さんが好きだったら、一緒に居ればいいじゃない!」

          と怒った。

            彼は、一瞬 妻が何を怒っているのか判らなかったが、すぐに気づいた。

           「これは、ただの歌じゃないか!それにこの歌は、戦争に行っている父親の

           無事を祈りながら、故郷で母と子 二人きりで栗を煮ているーーという内容な

            のにーー」と、憤慨した。

             「 女って、何て理不尽なんだ!」 とも思った。

           しかし、それから彼は 「里の秋」を歌うときは 妻に隠れて、あるいは妻に聞こえ

             ない様に歌うようになった。



            

         
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by tramasato | 2010-09-15 15:20

     医療とは

          私は月に一度、近くの内科医院に行き血液検査をしてもらう。

      もともと血糖値が高く、その検査の為に通院している。現在は血中のヘモグロビン値が

      血糖値の目安となっており、始めた当初は6.8だった。

        食事療法と運動療法を2年間続けて、今は6.2まで下がった。正常値は5.8だから

       まだ正常ではないのだが、担当の先生には 「薬を飲まないでこの値なら、あまり心配

      はありません。」と言われているので、当分運動、食事療法の併用で行こうと思っている。

       ただ、いつも気になっているのは、先生との会話が殆ど無い事なのだ。

       医師は毎回最近の状態を尋ね、私がそれに答えて、特に異常が無ければ 「ではこの

      まま続けましょう。」という具合である。

       異常があれば 「ではこの薬をだしましょう。」ということになる。

        私としては、もっと話をしたいと思っているのだが――。

        例えば 「どうして糖尿病になったのだろう?」 とか「どうしたら食事療法をうまく

       続けられるだろうか?」など聞きたい事は山ほどあるのだが、一度もそういう会話に

        なった事がない。

       もちろん相手は専門家だから、糖尿病の原因なんて嫌になる程よく知っているのだろう

       が、患者の聞きたいのは一般的な事ではなく 「自分の場合はどうなのか?」という

        ことなのだ。

        自分のどういう習慣が悪くて糖尿になったのかーーという事をはっきり知りたい。

        その習慣を改めなければ、根本的な解決にはならないからだ。

         習慣を改めれば、人間の体は徐々に治癒していく可能性がある。

        薬を使っても解決にはならない。副作用があるだけなのである。

         生活習慣病であれば、生活習慣の改善方法を患者と共に考えていけば良いので

         ある。今のままでは、医師はただの薬を処方する人になってしまっている。

         私は医師が憎くて言っているわけではない。いまの医療は本質からかけ離れている

         様な気がするからだ。

           確かに1人1人の患者と話をする時間を取る余裕なんてないのかもしれない。

         経営者としては、より多くの患者を診なければ経営もうまく出来ないし、そうなれば

         より良い医療も提供出来なくなる。

            私も医院を経営しているから、それは判る。

           でも医療の本質とは違っているのではないだろうか?

       
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by tramasato | 2010-09-08 11:59

アキレス腱断裂

           アキレス腱断裂 などと書くと 「痛そう!」とか 「とても歩けない!」とか

        そういうイメージがすぐに思い浮かぶもの。もし私がそうなったら、2~3日休診する

        かもしれない。

           ところが、アキレス腱を断裂しても通院を中断しないで続けてくれた患者さんが

         いる。

         ことし73歳になるご婦人で、お琴の師匠をされている方である。

        自宅の庭で歩いている時に、誤って深い窪みに足をとられて断裂したそうで、

        次の日来院されたときは、患部を包帯でぐるぐる巻いて固定して来られた。

         「痛くないですか?」と聞くと「最初窪みにはまった時は痛かったけど、今は大丈夫

        ですよ!」と笑顔で答えられた。

          患部を伸ばさない様に気を付けて歩いていれば、大丈夫らしい。

        ちょうど新しい義歯を作っている最中だったので、中断しては申し訳ないという事を

          考えて来られたのであろう。

         この患者さんは、普段から前向きに考えて行動する人である。

        歯周病治療のブラッシングも、最初は中々結果がでなかったが、近頃は

        「ブラッシングを続けるようになってから、口の中がスッキリしてきました!」

        と言って楽しんで来院されるようになった。

         アキレス腱の断裂でさえ、「こういう風に歩けば、何とか歩けるんですよ。だいぶ慣れ

         てきました。」と楽しげに話題にしている。

        「病を喜ぶ!」と以前参加していたセミナーで学んだが、この方はそれを実践して

         いる。当院の患者さんでも、前向きに考えらて努力し続けられる人は回復が早い。

         だが、前向きな人は世の中にそう多くはいない。

          私としては、自分の健康に対して前向きに考え、努力し続ける人を一人でも多く

         育てていく事が基本理念だと思っている。

        
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by tramasato | 2010-09-07 15:08

冷房病

                  今年の夏は暑い!

         もう9月だというのに、最高気温は連日30℃に達している。

        我が診療室は日蔭なので、いつも涼しく、例年なら10日ぐらいクーラーを入れれば

        済んでいたが、ことしは6月からクーラーを使い始めて、トータルで2か月近く使って

        いる。

         シンガポールに住む友人に、いつも 「お前の所は、冬も暖かくていいねえ!」と

        言うのだが、彼は 「いやあ、いつも暑すぎて困るんだよね!」 とこぼす。

         私は 「年をとったら、どこか雪のない暖かい所に住みたいもんだ!」 と常日頃

        考えているのだが、暖かい所もなかなか大変らしい。

         また、国道沿いにある今の診療所は一日中車の騒音がひどく、 「年をとったら

        もっと静かな所で暮らしたい!」 といつも思う。

         「でもあまり田舎に住むと、退屈じゃないか?」とか「もし病気になったら、田舎じゃ

        施設の整った病院なんか無いんじゃないか?」等と不安になったりする。

         人間とは勝手なものである。

         それにしても、クーラーをこれ程長期間使ったことがないので、最近体調が

        イマイチ良くない。体が少しだるい感じがする。

         熟睡出来ていないのかもしれない。

         きのうジムに行ったら、なんとトレーニングをしているのは私一人だった。

         いつものインストラクターが 「長谷川さん、きょうは貸し切りですね!」などと

        冗談を言って笑っていた。

         「皆さん、最近お疲れの方が多いようで、人があまり来ていない様ですよ。」

        との事。やはり睡眠不足の人が多いらしい。

          早く、涼しくなってくれればいいのだがーー。
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by tramasato | 2010-09-02 10:52