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観覧車

           札幌で高校時代からの友人と会った。

       行きつけのカフェでコーヒーを飲み、中華料理店で食事をしたのだが、まだ空港へ

       行く列車の発車時刻には間がある。ふと見ると、ビルの屋上に観覧車があった。

       「あそこから見たら、札幌がよく見えるんじゃないか?」と二人で結論して屋上へ

        行った。日曜の昼過ぎだというのに、乗客は誰もいなかった。

       改札から乗り込もうとすると、若いスタッフに「写真を撮りませんか?」と言われた。

        夜だったら来たカップルが写真を撮るのかもしれない。

           大体、カップルで来る様な所なのだ。

        ゲイのオジサンのカップルと思われても困るので、写真は止めにした。

        観覧車に乗りこんで、いろいろ話をし始めた。

          最初のうちは、ビルの屋上が見えていて何も感じなかったが、上っていくにつれ

        屋上が見えなくなり、足もとに何もない状態で空中にぶら下げられている様な感じが

         して、とても恐怖感がある。

        夜だったら足元なぞ見えないからそれほど気にならないのだろうが、昼間だと

        足下のビルの屋上がまともに見えて、とても怖い。

          地上4~50mの高さだろうか?

         観覧車の中は4人が楽に座れるようになっていて、かなり広い空間であるが、

        私は恐怖感で思わず窓枠のバーを右手で握っていた。

         ふと向かいを見ると、我が友人は両手でバーをがっちり握り、両足大きく広げて

        踏ん張っている。

         その様子を見て「あれ?俺は片手なのに、奴は両手、両足を使っている。」と

        妙な優越感を感じて 「A,むかしジャンプをやってたよなあ?ジャンプの方がこれより

        おっかないんじゃないの?( 『おっかない』ーーは北海道方言で『怖い』の意味)」と

          聞いたら 友人は「うん、ジャンプも怖かったけど、これはまた別!」

        彼はむかし、田舎でジャンプ少年団に入って、スキーのジャンプをやっていたの

        である。ジャンプの飛び出す瞬間の恐怖にに比べれば、大した事ないんじゃないか?

          と私には思えたが、そうでもないらしい。

        「A,俺ジェットコースター苦手なんだよ!」「うん、俺もそう。」

           お互いに、高所恐怖症なのだ。

         一度怖いと思うと、周りの風景どころではなくなる。

          わたしが、遠くを見ながら 「あれがテレビ搭で、あれがJRタワーで、--。」と

        説明しても、友人は「この観覧車も、テレビ搭と同じぐらいの高さだものねえ!」と

         自分の高さの方が気になる様子。

        しかし、一度乗ったら途中で降りることはできない。

         しかたなく、オジサン達は壁にへばり付いて、時折話にジョークを交えては

        引きつった笑いを浮かべながら、ひと時を過ごしたのであった。

         観覧車から降りて、友人はようやく安心したのか、改札の若いオネエさんに

          「いやあ、結構高いもんですねえ!」と話しかけたが、

        オネエさんはー(何を言ってるんだろう、このオジサンたちは?)ーとでも言い

         たげに、「ハイ」と曖昧な愛想笑いを浮かべていた。

                

      
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by tramasato | 2010-10-29 15:16

濡れ衣

        その日私は、某デパートの地階のトイレで着替えようとしていた。

       体脂肪が減ってからというもの、冬は必ず股挽きかタイツを穿かない

        と下半身が冷える。これからバスに乗ろうとしていたので

       タイツを穿こうとトイレに入った。

        入った途端に物凄い臭いがした。今までに経験した事が無い様


       な悪臭で、「一体、世の中にこんな臭い〇〇〇をする人がいる

        のだろうか?」と思ってしまう程である。

         「これはきっと流し忘れたんだ!」と思って便器の中を見たが、

        何も無い。

       「じゃあ、床に転がっているんじゃないか?」と思って床も見たが、

         其処にも無い。

        何も見当たらないのに、臭いだけは耐えられないほどなのである。

       バスの時間も迫っていたので、ともかく私は個室の中に入った。

        臭いのを我慢しながら、着替えていた。ようやく着替えが終わろうと

       した時、男の子と父親の親子連れがトイレに入って来た。

        入った瞬間に男の子が 「お父さん、臭いね!物凄く臭いよ!」と

       言い出した。

        父親の方は 「ああ、そうだな。」と答えている。それでも二人は

       並んで小用をし始めた。

        その間、男の子は 「臭い!臭い!」の連発である。

        父親も最初は我慢していたのだろうが、あまりの臭さに怒りを

        覚えたのだろう。

         「何で、こんな臭いのをするんだ!」と怒っているのである。

        さあ、こうなると私も個室から出られない。いま出れば私が犯人に

         されてしまう。

        状況証拠しか無いのに、完全な犯人扱いだ。全くの濡れ衣だが、

          それを証明する手段が無い。

        その時私はふと思い出した。以前、電車の中で痴漢と疑われて 

         警察に誤認逮捕された人がいた事を。

        彼も同じ様な気持ちだったのだろうか?全くレベルの違う話では

         あるがーー。

        仕方なく私は、臭いのを我慢しながら親子が立ち去るのをまった。

          親子はブツブツ文句を言いながら出て行った。

        私も少し後から、臭いが服に移っていないか心配しながら

         バス停へと急いだ。

        世の中、いつ不幸に出くわすか判らないものである。        
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by tramasato | 2010-10-28 15:12

病気にならない生き方

           「病気にならない生き方」という本を読んだ。

       この本は、胃腸内視鏡外科のパイオニアで、米 アルバート・アインシュタイン医科

       大学外科教授 新谷 弘美氏の書いた本である。

        胃腸内視鏡外科というのは、内視鏡を使って胃、腸内のポリープやガン等の病変を

       取り去る外科の分野で、この分野のパイオニアが日本人である事は全く知らなかった。

        この本ではーー人間の体の働きは全て エンザイム(酵素) によって行われていて

       一生の間に人体で作られるエンザイムの総量は決まっている。

        そのエンザイムを無駄に使わない事が、病気にならずに長生きする秘訣である

       --と述べられている。

        その貴重なエンザイムを無駄に使う事になるのが、動物食(肉食)や乳製品や水道水

       等であるという。

        骨粗鬆症は、北欧やアメリカなど牛乳を大量に飲む国に多い。これは牛乳の摂取に

       よって、急激に上昇した血中カルシウム濃度を下げようとする恒常性コントロールが

       働き、腎臓から血中余剰カルシウムが排泄され、かえって体内のカルシウムを失って

       しまう結果になるからだーーという。日本で老人に骨粗鬆症が多くなって骨折する老人

       が増えたのも、そのせいなのか?

        今まで、牛乳やヨーグルトなどの乳製品は体に良いものと散々聞かされてきたのに、

      それを真っ向から否定している。

       その他、肉類、緑茶、コーヒー、紅茶など、我々の普段の食生活で摂取される多くの

      食物が、エンザイムを無駄に使うという理由で摂取を控える様にと述べられている。

       酒、たばこについてはもちろんである。

       新谷さんがこの本で言っているのは 「病気になるのは必ずなんらかの原因がある筈で

      その病気を防ぐ為には、それなりの食生活をしなければならず、薬や外科手術などでは

      根本的な解決にはならない。」ということである。

       彼が手術を手がけた患者には、必ず食事療法を指導し回復させている。

       現在まで手がけた手術は30万例にも及ぶそうであるが、未だに死亡診断書を1枚も

      書いた事がないという。

        糖尿病、高血圧や虫歯、歯周病など多くの生活習慣病に関しては、患者も医者も

       すぐに薬などに頼りがちだが、きちんとした生活習慣を確立しなければ、無くならない

       だろう。

         私も新谷氏の意見には賛成である。

      

      

       

       
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by tramasato | 2010-10-22 15:16

駅新築と食べマルシェ

        数10年振りで旭川駅が新築され、同時に「北の恵み 食べマルシェ」という地産地消

      を謳う食の祭典が 9,10,11日の3日間行われた。

       新築の旭川駅は3階建てで、1階が改札、2階がホームへの連絡通路、3階が列車の

      発着するプラットホームになっている。札幌は10年以上前に2階がプラットホームの

      駅舎に変わっているので、札幌によく行っている人にとっては高架になっているホームは

      見慣れているのだろうが、平屋の駅舎に慣れた道北の大部分の人間ににとっては

       とても新鮮でサプライズなのだろう。

      新しい駅を見ようと大勢の人が詰めかけていた。いつも永山駅始発の列車は10人程度

      の乗客しかいないのだが、11日は普段の3~4倍の人が乗り、座席はほぼ満席だった。

      鉄道ファンらしき人が列車の窓を開けて、駅に繋がる曲線部分の風景をカメラで

         撮っている。

       駅に着くと、折り返しの列車にも多くの乗客が乗り込もうとして列を作っている。

      普段は愛想のない車掌も、余りに乗客が多いので、笑いながら 降りる乗客に向かって

      「有難うございました!」と言っている。

       乗客の少ない時にこそ、もっと愛想良くすべきだろうと思うが――。

       駅の内部の壁面には、15~20センチぐらいの木片がびっしりと埋め込まれ

      爽やかな木の香りが漂っていた。これも家具の街 旭川らしい造りなのかもしれない。

       駅を出ると、もう目の前に大勢の群衆がいた。

       「北の恵み 食べマルシェ」の祭典が行われている。

        いわゆる地産地消を目指して、道北の食材を使ったラーメン、そばを始め、和、洋、中

       あらゆる食べ物が売られている。

        殆どが、このイベントの為に用意された食べ物である。

       駅から8条までの買物公園に至る、1kmあまりの通りの両側に食べ物を売るテントが

       立ち並び、その間を人々が歩いているのだが、余りに人が多過ぎて殆ど前に進んで

        いない。 仕方なくテントの後ろ側の歩道を歩いた。

        これだけの人が買い物公園を歩いているのを、初めて見た。

         恐らく1日数万人に上るのではないか?秋の観光シーズンの最後で、もちろん

        観光客も多いのだが、いつもより地元の人間の方が多いようである。

       「食べマルシェ」は、数週間前から新聞等で宣伝していて、旭川駅の新築開業という

       タイミングともピタリと合っていたのだろう。

        あるいは最近のマスコミのグルメブームも背景にあるのだろうが、やはり物事は

       タイミングというのが大切だ。

        活気の無い旭川と言われて久しいが、これだけの人々が企画さえあれば集まる。

       今までにない旭川のパワーを感じた3日間だった。

         追伸    「食べマルシェ」 の3日間の入場者数は 79万人に上ったそう

                である。
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by tramasato | 2010-10-12 15:24

過程と結果

          5年ほど前まで、私はゴルフを趣味にしていた。

       今は全くゴルフをしていないが、その当時は練習が好きだった。

       週に3回練習場に行って、スライス、フック、高いボール、低いボールを打ち分けたり

       ピッチショットの練習をしたりするのが楽しみだった。

        スライス(右に曲がって行くボール)を打つには、クラブフェイスのどの部分に当てれば

       良いのか?どういう軌道でスイングすれば良いのか?--と考えながらボールを打つ。

       練習の中で自分なりに工夫するのが好きだった。

        結果は伴わなかった。

       ハンディキャップ6という、中途半端な数字にまでしか届かなかった。

        そこまで行けば普通は5以下を目指すものだが、腰痛がひどくなってきていた。

        プロと時々ラウンドする機会もあり、其の都度 彼我の技量の差を痛感したし、

       その差を埋めるには、余りにも時間が無さ過ぎると思った。

         それで、やめてしまった。

        今は週3回のジム通い。目標は血中ヘモグロビン値6.1

        今は6.2まで来ている。始めた頃は6.8だった。0.6ポイント下げるのに

        2年かかっている。でもこのまま続ければ正常値の5.8も夢ではないかもしれない。

        0.1ポイント下げるにはどうしたら良いのだろうか?

          食事をどう変えたら良いか?有酸素運動をどうしたら良いか?トレーニングの方法

        をどう変えたらいいのか?--などと考えて実行して行く過程が好きなのである。

        あまり結果を考えたことがない。過程を楽しんでいる。

        普通のひとは、あまりそんな事にはこだわらないのかもしれない。

         結果を出すには長い時間がかかるものなのだろう。

        普通の人と同じ事をしたいとも思っていない。

          
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by tramasato | 2010-10-10 09:52